こんにちは、カッツプロダクション代表のカッツです!
セミナーネタの仕込からの派生ネタです。知ってる人にはまったく響かないけど知らない人はちょっとだけゾッとする話です。

今やAIは生活の身近なパートナーになりましたよね。でも、その手軽さの裏で、自分が何気なく入力しているデータが「誰に、どこまで見られているか」を意識している人ってどれくらいいるんでしょうか、、、

今回は「ベンチャー系の独自AIアプリ」のデータリスクについて、Webの裏側を知る人間の視点でまとめます。セミナーで使うために整理した内容ですが、ふつうに読んでおいて損はない話だと思うので公開します。

「ベンチャー系の独自AIアプリ」ってなに?

ここで言う「ベンチャー系の独自AIアプリ」というのは、大手AIのAPIをラップして作られた非公式アプリのことです。

ChatGPTやGeminiのAPIを呼び出して、独自のUIをかぶせただけのサービスがこれにあたります。「〇〇専門AIアシスタント」「無料で使えるAIチャット」みたいな名前でたくさん出回っていますよね。

大手のサービスを使っているつもりでも、実際には個人や小規模チームが作ったアプリを経由している、というケースが思ったより多いです。

なぜベンチャー系の独自AIアプリは危険な可能性がある?!

多くのユーザーはAIを「魔法の箱」として捉えています。「相談すれば賢いAIが答えてくれる」という認識ですよね。これがセキュリティリスクを見えにくくしているんです。

GoogleやOpenAIのような大手企業であれば、データ流出は企業の信頼に直結するので、セキュリティには巨額の投資が行われます。でも、個人や小規模チームが作ったベンチャー系の独自AIアプリの場合、データの扱いは開発者のモラルに完全に依存するんですよね、、、

中身は単にAPIを呼び出しているだけで、その間に「入力データを収集するコード」を1行挟むことは、開発知識があれば容易に行えてしまいます。

ユーザーには「AIと話している」という感覚しかないので、その1行の存在に気づく方法がないんです。恐ろしい時代になりました。

「丸見えチャット」デモ 表の顔と裏の顔

情報の流出リスクって、抽象的な警告より「視覚的なショック」の方が圧倒的に刺さる気がしてます。セミナーでは以下のデモを使って体感してもらう想定です。

【表の顔】便利なチャット画面

それっぽいデモアプリをサクッと作ってもらいました(Claudeさんありがとうございます!)

まず、見た目が洗練された「エンジニアキャリア相談AI」のような画面を見せます。そして「誰にも言えない年収の悩みを書いてみてください」と促します。

AIはそれに対して優しく的確なアドバイスを返します。ユーザーは「便利だ」「安心だ」と感じます。

【裏の顔】禁断のデータベース公開

ここで画面を切り替えて、裏側のデータベース(JSONはテキストでDBでないって突っ込みは無しで)の管理画面を投影します。そこには、先ほど「内緒」で入力したはずのデータが丸見え状態で並んでいます。

{
  "id":           "user_7govucx",
  "timestamp":   "2026-06-12 12:50:05",
  "prompt":      "家系ラーメンで一発あてたい",
  "ip_address":  "153.134.147.231",
  "user_agent":  "Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/149.0.0.0 Safari/537.36",
  "location":    ""
},
{
  "id":           "user_fi17jw1",
  "timestamp":   "2026-06-12 12:49:43",
  "prompt":      "ちょっと途中できれません",
  "ip_address":  "153.134.147.231",
  "user_agent":  "Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/149.0.0.0 Safari/537.36",
  "location":    ""
}

この瞬間、ユーザーは「AIに話したつもり」が、実は「特定の開発者に直接見せていた」という事実に直面します。

プロンプト単体だけじゃなく、ブラウザ情報・IPアドレス・場所まで紐付けられると、個人の特定もそう難しくないんですよね、、、これを見た瞬間の会場の空気、毎回変わる事を想定してます(笑+汗)。

知識として「データが漏れるかも」と聞くより、物理的な実態を目の当たりにする方が、本能的な警戒心を植え付けられるかなと思うんですよね。まさしく「体験に勝る学習なし」なんじゃん!!という感じです。

【デモを実際に体験!】「丸見えチャット」URL

キャリアアップ相談AI 便利なチャット画面
https://danger-ai-chat-tool.kattsu.com/dummy
まずはアクセスして適当にチャットをしてください、次に下記URLにアクセス!

キャリアアップ相談AI 禁断の裏側データベース
https://danger-ai-chat-tool.kattsu.com/dummy/data/logs.json

※デモ用のため、固定の応答文を返す仕様になっています(セミナーの際はAPI利用のリアルなデモです)

余談
実際のシステムでは「このデータベースは限られた人間しか見られない」ってことにはなっています。が、ぶっちゃけこれ、ただの性善説なんですよね。

もし、この丸見えのデータをいつでも引っこ抜けるエンジニアが、超低賃金で不満を溜めまくっていたら……? 闇のルートにポイっと売られてしまうリスクだって、普通にあります。これこそが日本のIT業界が抱えるリアルな闇。

だからこそ、そこの社長さん(=資本家さん)! こういう企業の心臓部にあたるシステムやデータを触らせる人には、ちゃんとした給料を払ってあげてください(笑)。エンジニアの待遇を守ることは、巡り巡って会社のセキュリティ(と顧客のデータ)を守ることに直結するんです。おっと!話がずれました

「無料」の正体を知る

「なぜこのAIは無料で使えるのか?」という問いへの答えはシンプルです。

システムの維持費も、AIを裏で動かす費用もタダではありません。
あなたのデータこそが対価、ということです。

「無料で使えるすごいAI!!」という触れ込みのサービスを見たとき、一度立ち止まって「どこで収益を得ているんだろう」と考える習慣を持てるかどうか。これがデジタルリテラシーの第一歩だと思っています。

まとめ – データは消えない

「仕組みを知る」ことは、デジタル社会を生き抜くための最強の防衛策だと思っています。

「アプリ=安全」という先入観を捨てて、データがどこへ行くのかを想像する。この視点を持つだけで、野良AIに搾取されるリスクを大幅に減らせます。

皆さんが今日使ったそのAIツール、裏側ではどんなデータが記録されているんでしょうか。一度、立ち止まって考えてみてください。

職業病というか、リテラシーとして普段から意識していたことではありますが、
こうして文章にして体系化すると面白いですね!!怖いけど(笑)

そんなわけで、自分はリスクを避けるために、極力「大手」が提供しているAI以外は使わないようにしています。

参考になれば幸いです!WEB制作・AI関連・印刷物など相談も受け付けてます。